第9章 帰国…?
「…い…愛香…おーーい…起きろーー…」
『んーー…』
何処からか声が聞こえる。
この声ーーーー…快斗…?
ん…?快斗…?黒羽快斗…ーーーー!?!?
『…っ!?』
「ぅおっ、ビビった…。
あんま急に動くなよ?身体痛てーんだろ?ww」
『ぅっ…』
声の主が黒羽快斗だと分かり、昨夜の記憶を思い出して勢い良く起きた、が。
身体に亀裂が走ったかのような衝撃があったのでそのままダウン。
動けないまま仰向けになっていると声の主である快斗が私を覗き込んでニヤニヤとしている。
昨夜はあんなに真面目な顔でやっぱりカッコいいなぁ、なんて思ったけれど。
目の前で笑っている顔は怪盗のモノではなく、普通の高校生の顔で。
少し可愛いなと思いつつも、私をこの状態にした犯人である事は間違いない。
くぅーーー…憎たらしい←
「そんな睨むなってw
それとも…誘ってんの?」
『違う、いや、無理だから』
「ぶはっ、即答www」
実際の所言葉通り無理だ。
思い出すと自身の痴態を思い出すので嫌だが、男子高校生の性欲をなめてはいけない。
あんだけ長時間挿入せずに愛撫されていたのに、その後彼が4、5回達するまで続いたのだ。
(正確には数は覚えてない。気を失ったので←)
だけど、避妊はちゃんとしてくれていたみたいだ。
持ち前の手品紛いの早技で装着していたみたい。
全然気が付かなかった…。
『あれ…今何時?』
物思いに老けていたが、ふと今は何時なのだろうか、と思った。
この部屋は時計がないし、外が見えないので時間感覚が分からない。
それに気付いたのか快斗が携帯を手に取り時間を確認してくれた。
「日本時間で早朝5時過ぎってとこだな。
それよりもうそろ着くぜ」
『…?』
「日本にな」