第2章 喫茶ポアロにて
カランカラン___
「なに騒いでるの?」
店員である2人がいらっしゃいませ、と言う前にその少年__江戸川コナンが声をかけた。
「やぁコナンくん、結婚パーティー以来かな?」
「コナンくんいらっしゃい!あのね、安室さんがモテてモテてしょーがないからもう女はいらない!!って話を…」
「僕そんなこと言いましたっけ?」
「言ってました!顔が!」
なぜ梓が珍しくこんなに興奮しているのかコナンには分かりかねたが、ある名前を聞いて腑に落ちた。
「コナンくんも、柊羽さんなら安室さんには靡かないっておもうでしょ!?」
なるほど、そう言えばこの人は柊羽のことが大好きだったな、といくらか梓の迫力に押されながら答えた。
「そ、そうかもね。柊羽姉ちゃん、男の人に興味無さそうだし。」
興味が無い、というよりも興味が持てないと言った方が正しいかもしれないが。
「でしょ?そしたら安室さんってば、『それは良かった』って言ったのよ!」
「僕は決して梓さんが言っているような意味合いではなく、対等な立場でお話出来る女性がいそうでよかったと…」
「対等、ねぇ…」
それはそれで難しいかも、と思ってつい発したコナンの意味深発言に安室は首を傾げ、何かおかしいことを言ったか聞こうとすると再びドアベルが鳴った。
カランカラン_____
「お邪魔しまーす。」
やって来たのは、他ならぬ話題の中心人物だった。