第2章 *倉持洋一 『彼シャツ』
貴方side
『倉持?顔赤いよ?』
「な、なんでもねぇ!おら、部屋入んぞ。」
部屋に入ると、やはり誰もいない。
『やっぱ寮っていいねー。何回来ても青春!って感じがする!』
「んな馬鹿な事言ってないで早く乾かせ。」
そう言って、テンションが上がっている私の頭をはたく。
「ん。これ使え。」
『はいはーい。ありがと。』
ハンガーを渡され、濡れた制服のシャツをかける。
『スカートもかけとくか。』
「はっ!?スカートってお前...。」
『このTシャツ裾長いから隠れるし、ここにいるの倉持だけだし大丈夫!沢村居たら顔真っ赤にして面白そーだけど!』
そう言ってスカートを脱ぎ、一緒にかける。
下の方スースーするけど、スカート湿ってるだけだしすぐ乾く...と思う。
『ん、おーい、くらもちー??』
「・・・・・・。」
返答のない倉持の顔の前で手を振ると、腕を掴まれる。
『えっ?』
焦って顔を向くと、ほんのり顔を赤くさせながら、目をギラつかせていた。
これは、やばい。
この目は、確実に...食われる。
『く、倉持さーん?おーい...んっ。』
「...悪い。やっぱ耐えられねぇわ。」
そうこうしているうちに、そのまま床に押し倒される。