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ダイヤのA 短編集 R18

第1章  *御幸一也 『手取り足取り』


貴方side



『ちょっと、倉持!!』


さっきから私のテストをヒラヒラさせながら、
笑ってくる。ムカつくな、こら。


「ヒャッハ!お前英語だけはだめなんだな!赤点ギリギリかよ!」


ヒャハハ、腹痛てぇ...!とか言ってるこいつに殴りたい気持ちを抑える。


『英語だけだから!他は出来るし!』


英語出来なくても就ける職業あるから。


「英語なら教えてやらなくもねぇよ。その代わり数学教えろ。」


少し真面目に言う倉持。
自分が英語得意だからってこの野郎!


『倉持の癖に生意気な!』

「人の厚意を素直に受け取れ馬鹿野郎!」


完全な八つ当たりに頭を叩かれる。痛い。


「んな事言うと教えてあげねーからな。」

『いやいや、倉持様、誰が生意気なんて...。』


そう言って肩を揉んでご機嫌をとると、 今日部活終わったらな。とかえってくる。


『倉持ありがと!数学は任せてよ!』


そんなこと言いながら席につく。


「そういや、御幸は?」


そう言われ見渡すと、不機嫌そうな彼氏こと、御幸が居た。


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