第2章 *倉持洋一 『彼シャツ』
貴方side
幸子と別れ、倉持と御幸の3人で寮に向かう。
「じゃ、俺は沢村たち見てくるから。」
『じゃあねー!』
途中で御幸と別れ、倉持と倉持の部屋に向かう。
「寒くねぇか?」
『すっごい寒い。...くしゅっ。』
さすがにこたえたのか、くしゃみが出る。
あー寒いと言いながら、ムズムズする鼻をすする。
「お前先にシャワー浴びてこい。着替え置いとくから。」
『うん。そうする...。』
・
一人早足でシャワーに向かうと、誰も居ないことを確認し、そそくさと脱いでシャワーを浴びる。
『あ"〜〜きもぢぃぃ〜〜。』
「聞こえてんぞ〜。ヒャハッ、おっさんかよ。」
『く、倉持!入ってこないでね!!』
「タオルと着替え置いたらすぐ出るわ、バカ!」
ガラガラと外のドアを閉める音が聞こえる。
早く出た方がいいよね。
キュッとシャワーを止めると、倉持が持ってきてくれた脱衣所にあるタオルで体と頭を拭く。
『うーん、やっぱでかいかぁ。』
倉持に借りたTシャツを着てみると、やはりサイズが大きく、ぶかぶかである。
頭をしっかりと拭き、濡れた服を持って外に出る。