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欲望ノ枷【R18】

第3章 散り、咲き乱れし華【R18】




女体を切り刻むシーンでは、殺した女を抱くという、煌には理解しがたい異常な描写が描かれていた。
白人故の真っ白な柔肌に、女性の物とは程遠いゴツゴツとした骨ばった手が這わされていく。

豊満なその二つの膨らみを、形が変わる程強く鷲掴む。
痛みしか感じぬであろうその行為にすら、反応を示す事が出来なくなってしまった女。
それを嘲笑うかの様に、何度も何度も揉みしだく。

男は血の通わなくなってしまった、段々と冷たくなっていくその女の腰を掴んだ。
そして、男を受け入れようと等思いもしなかったであろう濡れていない肉唇に凶悪な迄に熱く猛った欲の象徴である肉棒をピタリ、と触れさせる。

肉唇に軽く口付けを落とす様に、肉棒を三度打ち付けては男は息を荒くしていく。
ハァハァ、と興奮した男の息遣いだけが映像から飛び出し、煌と雪音の居る室内に響き渡る。

ふと、煌は雪音に視線を移した。
頬から耳まで紅くなっているのが、暗くした室内でも見てとれた。
その初々しさは、またもや煌の欲の色を濃くしていく。
このまま押し倒してしまおうか…そんな黒く歪んだ欲望が煌の胸から溢れ、自らの思考を支配していく。

不意に、雪音が煌の方へと振り向いた。
動揺からか黒目は微かに揺れて、その頬は相変わらず紅く染まっていた。


雪音「お兄様…あの、スプラッタ作品というだけで選んでしまって…あの」


雪音は恥ずかしくて仕方無かった。
まるでポルノ作品ばりの厭らしい映像が絶えず流れ続け、男の喘ぎ声と荒い息遣いが今も尚、耳に届く。


煌「………雪音は、こういうのに興味はあるかい?」

雪音「…えっ!?」


煌は意地の悪い笑みを浮かべ、雪音に問い掛けた。
今現在の画面を指差しての兄の問い掛けに、雪音の頬はこれ以上無い程紅く染まる。

ドクンドクンと鼓動が高鳴り、兄の目を真っ直ぐに見る事が出来なくなってしまう。
ちらりと横目で煌を見ては、雪音はおずおずと口を開く。


雪音「愛する人となら……」


そういって、煌を熱を帯びた目でジッと見つめる雪音。
煌はその目に吸い寄せられる様に、顔を近付けて行った。



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