第4章 コードネーム
組織として認められる当日
紹介などは夜に行うのはいいのだが。
どうやら犬が私を監視している。そう。犬のお巡りさんが。
「困ったなー。」
私はどうするか考えながら秘密基地という名の情報収集のための部屋を入る。情報は全てUSBに移せたようで完了の画面が出ていた。USBを抜き取り、念には念を入れてパソコンを起動した瞬間情報が消えるようにプログラミングした。
そして、部屋にあった資料も燃やした。
「これで証拠はなくなった。それから……。」
とりあえず、仕事に行く準備をする。
秘密基地のロックもOK。戸締りもOK。
よし。夜はどうやって出るか仕事中にかんがえるか!
最後の扉の鍵を締めるとスーツ姿で仕事に向かった。
案の定、犬のお巡りさんはあとを付けてくる。
不審な行動をとらなければ大丈夫。
仕事場に入っていくと、犬のお巡りさんはそれ以上つけては来なかった。
「ママおはよ!」
「あら渚ちゃん。おはよ。」
私は髪のこともあり、普通の会社では働けないためスナックで働いている。スナックといっても日中はカフェ、夜はスナックといった感じ。
仕事では営業スマイルを振りまきながら卒無くこなしていく。
日中はカフェということもあり、変な人はよってこない。あぁ、なんて最高なんだろう。
昨日とは大違いだ!
仕事はこなしながら、犬のお巡りさんをまいて夜どうしたらジンに会えるのかを考えていた。
ジンは迎えに来るっていってたしなー。でも今犬のお巡りさんがついてるしー。
ジンに見つかったら犬のお巡りさんは殺されるだろな。
できれは再会の日が血に染まるのはやめていただきたい。
気絶させるか、撒くか。
この2択になるなー。でもきっと犬のお巡りさんの方が強い気がする。そうなれば撒く方が最適なのかな。
あ、でも撒いたとしても相手は私の家を知っている。
ぐぬぬぬぬ。
困った。実に困った。