第4章 迷いと決断
*和也side
『.........はい?』
今、好きっていいましたよね?
彼女はなおも
俺を抱きしめている。
熱っぽい彼女の体温が
体を伝わる。
もうそろそろ理性が
限界なんですけど...
「.....好きなんですっ....
ほんとの、ほんとに....」
涙声で彼女は訴える。
うそだろ?
なんで、俺なんだよ。
ほんとに好きって....どういう。
俺はなにも言えずにいた。
彼女を不安にさせていることは
わかっていたけど
なにも言えなかった。
「釣り合わないし...
二宮さんがっ私のことなんて
興味ないってことくらいっ...
わかってます....
でも、でもっ....」
あーあ。
これだからバカは。
俺は彼女を壁に押し寄せた。
「ちょっ....二宮さん?!///」
『俺がいつ、
あなたに興味ないなんて
言いました?』
顔が赤いのは、
熱だからですか?
それとも、違う理由?
「そっ....そんなのっ最初から
わかってます!!!
私なんてまだ高校生だし
大人っぽくないし
二宮さんはかっこいいのに
私なんてっ....」
おしゃべりが止まらない
彼女のやわらかい唇を
俺は勢いよく塞いだ。
唇を離して
でも顔の近さはそのまま、
俺は言った。
『そういうふうに思えてたら
俺はこんなになってませんよ』
俺がどうして
こんなに乱されてるのか
知りたいですか?
そんなの、
言わなくてもわかるでしょ