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それはやっぱり君でした。

第3章 交わっては、いけない。


*のどかside


また、遅くなってしまった。

部活を終えて買い物に行くと
いつもこんな時間になってしまう。



不用心だとわかっていても
どうしようもない。



私はいつもより軽い買い物袋を
持って歩いていく。




ちょうど、
二宮くんと会ったのも
こんな夜だったっけ...


月明かりが眩しくて。

星がたくさん、見えた。



でもどんな光よりも、
二宮くんは輝いて見えたな....




あれは思い出。


もう、思い出だから。





曲がり角を曲がると、
スーツをびしっと着た人が
歩いてきた。




.....私はバカみたいに
その人を二宮くんかと考えてしまう。


そんなわけ、ないのに。



私はできるだけ
その人に近寄らないように歩く。




近寄らないように....あれ?




どんどん近くなってるような?







急に肩を強引に抱かれる。


突然のことだから、
声が出なかった。



体がカタカタと震え出す。


逃げなきゃ、逃げなきゃ....




男「大丈夫だよ〜?
何も、しないから。」


男が、ニヤニヤしながら言う。


全身の鳥肌がたった。




男が体のいろんなところを
気持ち悪く撫で回していく。



「やっ.......」



やっと出た小さな声は
男のゴツゴツした手によって
遮られた。



頭が真っ白になる。


どうすれば、いいの?




男が私を壁際に押し寄せ、
ブラウスのボタンに
手をかけようとする。


必死の抵抗も男の前では無力だ。






ああ.....もう、だめ....


怖さと、自分の無力さに
涙がこぼれた。



























『俺の彼女に、手出さないでもらえますか?』



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