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それはやっぱり君でした。

第1章 ココロ。


*和也side


俺が無意識に頭なでちゃって
のどかってコを、
びっくりさせてしまった。




ちらっと顔を見ると
顔がこわばってて。


でもそろそろバレちゃうかな?


俺が嵐の二宮和也だってこと。




彼女の長いまつ毛が
音をたてそうなほどにゆれている。


彼女のうるうるした瞳が
きょろきょろと
せわしなく動いている。


やわらかそうな
少し茶色がかった髪の毛が
ふわふわと風にゆれて、
シャンプーの匂いが
かすかに俺の鼻をくすぐる。




こいつ、かわいいじゃん。




そう思ってしまった自分に
苦笑しながら下を見ると
嵐のいつかのライブで売った
ストラップが落ちていた。



彼女はとまどいを隠せないような目で
こっちを見ている。


「嵐、好きなんですか?」



彼女はほおを赤く染めた。


『...はい。』



俺は彼女のカバンに
ストラップをつける。





なんか、久々だな。
この、胸のくすぐったさ。


まだ、会ったばっかりなのに。







くすぐってえよ。







「落としたら、嵐さん泣いちゃいますよ?」





彼女は今にも泣き出しそうな顔をあげた。










『二宮さん....ですよね?』








ああ、やっぱりばれてるよな(笑)



いつもなら、「そうだよ」って
軽く言えんのに。


言葉が出てこない。



彼女の瞳はまっすぐ俺を見てて。


目の前にいるのは高校生なのに
俺は、何も言えなくなる。


俺は、なんていえばいい?










「さあ?....どうでしょうね」




これ以上ここにいたら、
俺、なにかしてしまいそうだ。


















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