第3章 ヘリオトロープ2 《切原赤也 R18》
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自身の後始末を済ませてから、赤也は頭を抱えていた。
通話は繋がったままだが、あれからは完全に沈黙してしまったし、本来の目的である自分が変態ではないと言う主張はもはや信じてもらえそうにない。
これは弁明する為に近いうちに会う約束を取り付けなければ…と思案するも、沈黙しているが怒っているのかもしれないと思うと何と言葉をかけていいかわからず困り果てていた。
「あ、赤也くん…」
「うぉっ、は、はい!」
暫くして、からの呼び掛けに赤也は、思わず正座をして身構えた。
「おやすみなさい、明日も練習頑張ってくださいっ!!」
プッ―――プーップーップーッ
電話は直後に切られた。
通話が途切れた音を暫くポカンとしながら聞いていた赤也は、あーとかうーと呻きながらベッドの上を転がった。
次に顔を合わせる時どんな顔をすれば良いのか、そもそも会ってもらえるのか…モヤモヤする気持ちを抱えながら枕に顔を埋めると、同時に空腹の胃袋がそろそろ夕飯の時間ではないかと訴えてきた。
「………ま、どーにかなるっショ!」
持ち前の前向きさと理性よりも生理的欲求の方を遥かに優先して生きてきた赤也は、今アレコレ考えてもしょうがない事を悟ると今夜の夕飯へ思考を向けることにした。
「つーか、エロい事したのに結局おっぱい触れてねーじゃん」