第3章 3 (裏なし)
顔を夜風じゃない、温かい風が撫でたのを感じた瞬間――――――。
…ちゅっ
唇に柔らかいものが重なった。
「……………………。」
やめて欲しくなくて、ずっと重ねたままでいて欲しくて、ついエレンの腕を掴む。
エレンに伝わったのか、エレンはさらに強く唇を重ねた。
必死に酸素を求めて、鼻で息をする。
エレンの香りが鼻をくすぐる。
でも、酸素が足りなくて、少しだけ唇を開いた。
その瞬間、エレンの舌が私の中に入り込んだ。
「………………んっ!!」
驚いて声を出す。
エレンはそのまま私の舌をそっと吸った。
クチャッと音がたつ。
エレンの舌が私の中を満たしていく。
それが快感と気づいたとき、私は応えてしまっていた。