第3章 3 (裏なし)
エレンが私の頬を、熱い指先で撫でる。
そのままその指は私の顎をとらえた。
私の顎を優しく持ち上げる。
これって……………!
「…………いいか?
ソフィアにキスしても。」
「――――――っ!!」
「つーかもう…
こんな至近距離にいたらアレだし…俺…。」
エレンは私の後頭部に右手を置く。
頭を支えられて、きっともうエレンの唇からは逃げられないだろう。
「俺も目、つぶるから…
ソフィアも目、つぶってくれ。
いいか?終わるまで絶対開けんなよ?」
「………………うん。」
意を決して目をそっと閉じる。
心臓が壊れてしまいそうだ。