第3章 3 (裏なし)
それと同時に訪れる沈黙。
互いに目のやり場と言葉を失う。
チラリとエレンを盗み見ると、エレンは目を泳がせている。
あぁどうしよう。
やっぱり緊張してきた。
普通に話したいのに、テンパってしまってダメだ。
それはエレンも同じみたいだ。
「……………ソフィア。」
「………………ん?」
「もうちょっと、こっち来いよ。」
……………………。
心臓が急激に速度を増す。
一歩だけエレンに近づく。
まだ互いに両腕を伸ばしても届かない距離。
エレンのちょっと伸びた前髪のせいで、エレンの表情が読めない。
「………もっと」
「………………うん。」
もう少しエレンに近づく。
あぁもう恥ずかしい。
ドキドキする。