第6章 6 (裏なし)
まさかリヴァイ。
スープが冷める度に食堂に戻って温めなおしていたんじゃ…。
リヴァイは明らかに何時間もこの部屋にいるはず。
『ちっ…』とか言いながらスープを煮込むリヴァイを想像して、いとおしさが込み上げてくる。
思わず笑うと、リヴァイは怪訝そうな顔をした。
「あったけぇのがそんなに面白いか。」
「うん…めっちゃ面白い。」
リヴァイに口付けできなくて悲しい。
「リヴァイ、ありがとうね」
「何だ急に。」
「ううん。
はい、あーん。」
口を開けると、リヴァイはスープを口の中に流し込む。
スープの温かさと、心の奥からわいてくる温かいものに、体が温まっていく。