第6章 6 (裏なし)
リヴァイがパンを一口大にちぎる。
私の口元に持ってくる。
私が口を開ける。
それを淡々と繰り返し、なんとかパンは完食した。
「おい、スープなんだが。
これはわりぃが、ちょっと体あげてくれ。」
「了解。」
そっと体を起こすと、リヴァイが右手で私の背中を支え、左手で私の肩を抱いた。
なんとか少し上体をおこす。
リヴァイはスプーンにスープを少しとり、私の唇にスプーンをあてがる。
慎重に唇を開くと、その隙間に器用にスープを流し込んだ。
「……………ぇ。」
「なんだ。」
「なんで温かいの、これ。」
絶対冷めてると思っていたスープは、熱い、と言ってもいいくらいだった。
思わずスープを見ると、具はトロトロに溶けている。