第6章 6 (裏なし)
「………リヴァイ。」
「いいから食え。
食わなきゃ治るものも治らねえぞ。」
そう言ってリヴァイはパンを手にとって、一口大にちぎる。
「ほら、あーん、だ。」
「………………。」
唇にリヴァイがパンを当てる。
「おい、食え。」
あーん、と言ったリヴァイにめちゃくちゃ戸惑う。
それと同時に他人に食べさせてもらうということに恥ずかしさを覚える。
こんな…人に食べさせてもらうなんて子供の時以来だ。
「いっ…いいよ!!
自分で食べられ…ぐふっ」
しゃべったところで、リヴァイが開いた口にパンを押し込んだ。
「…………リヴァイぃ。ちょっと………。」
「俺が食べさせてやる。
いいから黙って食え。」
「………………。
いや、でも………。」
「いちいちうるせぇ病人だな。
ほら。」
また私の口元にパンを押し付ける。