第5章 5 (裏あり)
リヴァイはそれでも目を閉じたままだ。
私は調子に乗ってもう一枚書類を手に取り、またリヴァイの鼻先に近づける。
「リヴァイ選手、2枚に挑戦です!!」
小声で実況する。
先ほどまでではないけど、やはり揺れる紙。
やっぱりめちゃくちゃ面白くて私は吹き出した。
「次一気に5枚くらいやってみようかな…」
そう言って机に手を伸ばしたその時。
「さっきから何やってる…?
なぁ、ソフィア?」
リヴァイが目を閉じたまま言った。
「…………起きてたの?」
「……そりゃ起きる。」
「いつから…?」
「……眉間のシワがないだの騒いでたとこからだ。」
「…………………。」