• テキストサイズ

《イケメン戦国》初恋〜運命の赤い糸〜

第8章 〜想いよ、届け〜


家康の御殿に着くと
家康の家臣や女中達が皆で
出迎えてくれた。

『家康様、これから御殿も
賑やかになりますねー』と家臣達は
ウキウキしている。

それも、そのはず!!
女っ気の全くない家康が
信長様の命とは言え
姫君を二人も連れて帰ってきたのだ。

しかも、一人はあの雪姫。
桜奈様以外で初めて
家康様が興味を示した女性が
御殿に来たので、もう上を下への
大騒ぎの家臣達。

『あんたら、はしゃぎ過ぎ』

雪姫は、玄関先に腰掛けたまま
『すみません、こんな格好で挨拶する
ご無礼を、お許し下さい。
雪姫と申します。お世話になります。』

栞は立ったまま
『栞と言います。お世話になります。
私にできることが
あれば、何でもお手伝いさせて下さい』
とそれぞれ挨拶した。

家康は、女中に
『じゃ、この人を部屋に案内して』
と栞を先に向かわせる。
『雪姫さん、後でお部屋行くね!』と
言って、案内の人についていった。

『じゃ、あんたも、部屋に
案内する』と言うと、家康は
ふわっと雪姫を抱え、お姫様抱っこし
雪姫の部屋へと向かった。
『家康様、肩をお貸して頂ければ
歩けますから、下ろして下さい』
と恥ずかしさに慌てる雪姫。

『だから、俺、言ったよね
絶対安静って。守れなかったら
お仕置きするからね、分かった』

『はい・・・』しゅん。

(/// くっ〜、可愛い ///)
と家康は、これからの雪姫との日々に
内心、ワクワクしていたのだ。
(今日から、しばらく共に過ごせる!)


部屋に到着すると、早速、
足の包帯交換をしてくれた。

腫れは、少し引いたが
体重をかけたら、痛くて歩けない
くらいまだ腫れていた。

『やっぱり、まだ腫れが酷いな・・』
真剣な眼差しの家康に<ドクンッ>と
鼓動が高鳴る雪姫。
けれど、意識すればするほど
(家康様には、想い人がいる・・・)
と念押しを自分にしてしまい悲しくなる。

顔が曇って行くようすを
診察しながら、チラッと見る家康。

『痛いの?痛いなら我慢しないで
薬出すから』と言ってくれた。

『いえ、大丈夫です
家康様の手際はいつ見ても
素晴らしいですね。』
雪姫は、家康のことを知りたいと
思う衝動に、関係ないと言われ
ることは、分かっていても
聞いてみたくなった。









/ 226ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp