第5章 〜未来から来た姫君〜
そんな、雪姫の言葉に
更に頭を抱え、人様に凄く迷惑を
かけている自分がとても、恥ずかしく
思えて、少し凹んだ。
一瞬曇る栞の表情から
栞の心情を、直ぐに察知した雪姫は
『お気になさることは、ございませんわ。
栞様は、信長様の命の恩人でいらっしゃい
ますから、大事な大事お客様です。
何なりと、お申し付け頂いて
御ゆるりと、過ごして頂くようにと
信長様からも、申し付かって
おりますので、お気遣いなく。』と
また、さりげなく気遣かってくれる。
だが、雪姫の言葉を聞いた栞は
意外だと言わんばかりに、
『へー、あんなに目つき悪くて
おっかなそうな、ひ・と・・・!!!』
そこまで言って、栞は、ハッとし
素早く自分の手で、自分の口を
覆った。
(まっ、まずい!お世話になって
おきながら、本音が無意識に
だだ漏れしたー!!)
その様子をみた雪姫は、
一瞬、えっ?と言う表情で
目を見開いたと思ったら
いきなりクスクスと、笑い出した。
(/// !!! /// )
『栞様は、とても素直で正直な
方なのですね。羨ましいですわ』と
雪姫。
(今、笑った?笑ったよね!?)と
誰かに同意を求めるように心で呟くと
(初めて、笑顔みた!!めっちゃ可愛い///)
栞は、固まったまま、雪姫を凝視した。
『栞様?また、私の顔に何か
ついていますか?』と雪姫。
(/// !! ///)ハッと我に返った、
栞は、慌てて『いえ、何でもありません』
と手を横にブンブン振った。
(/// 笑顔が可愛いくて、見惚れてたなんて
言えないよー ///)と栞は、心でそう叫んだ。