第5章 〜未来から来た姫君〜
栞が目覚めたことを報告
しに戻った三成。
各武将が勢ぞろいしており
丁度、会議が始まるところだった。
『信長様、先程あの女性が
目を覚まされました』と三成が報告すると
『あのと言う事は、まだ名を
名乗らぬのか?』と信長。
『あっ、いえ、目覚められたので
私がお声がけしましたら
急に発熱されたのか、お顔が
紅潮しはじめまして・・・。
熱を確かめようとしたら、どんどん
熱があがってるらしく
真っ赤でしたから、かなり熱は高いかと。
心配だったのですが雪姫様が先に
信長様へご報告をと仰られたので
名を聞けぬまま、取り急ぎご報告に
戻った次第です。』
(それ、熱じゃなくて絶対
お前の顔が近かったせいだろ!
しかも、無自覚かよ)と思う、秀吉と政宗。
やれ、やれと言う表情の信長と、光秀。
盛大にため息をつき
(ほんと、こいつ馬鹿)
と思う家康。
熱があると報告したのに、誰も心配する
様子がない事を不思議がる三成。
そんな、妙な空気の中、会議は始まった。
優先議題は、もちろん栞についである。