第5章 〜未来から来た姫君〜
どれくらい、眠っていたのだろうか?
目が覚め、目を開けると、見知らぬ
天井が目に入った。
(あれ?ここ、どこ?)
そう思っていると
『気がつかれましたか?』
と、あのモデル並みのイケメンが
自分を覗きこみ、そっと微笑んでいる。
(///うわっ、あの時の、モデルみたいな人!!
近くで見ると、更にイケメン!!///)
『おや?お顔が、赤うございます。
もしや、熱がおありなのでは?』
と、更に顔を近づけてきた。
(///// ちっ、ち、近いー
やめてー、顔が眩し過ぎる!!/////)
『三成様。此のお方は、私が看て
おりますので、信長様にご報告を
お願い致します』と
女性のしなやかな声がした。
光成は、『承知致しました』と
部屋を後にした。
(あぁ、さっきのイケメンさんがいるってことは
私がタイムスリップしたのは
やっぱり、夢じゃなかったのか・・)
と、思いながら
栞がさっきの声の方へ顔を向けると
これまた、見たこともないような
美しい女性が自分を覗きこんでいた。
(うわぁ、この人も、めっちゃ美人!!)
(なんなの、この時代は!?美男美女世界?
女の私でも、ドキドキするほど綺麗///)
と栞は、目を見開いた。
『大丈夫ですか?どこかご気分の
優れないところは、ございませんか?』
と、優しく声をかけてくれた。
『だ、だ、だいじょぶです』
と、慌てて答えた。
(ほんと、びっくりするほど綺麗な人)
そう思いながら栞は、次第に女性の表情に
違和感を感じ始めた。
(こんなに、綺麗な人なのに何だろう
この違和感)とまじまじと、その人のこと
見つめた。
『私の顔に、何かついてますでしょうか?』
と顔色一つ変えず、尋ねる女性。
『いえ、いえ』と首を激しく横に振る栞。
『申し遅れました。私は雪姫と
申します。此度は、信長様のお命を
お救い下さいまして、誠にありがとう
ごさいました』と、深々と頭下げた。
寝たままで挨拶は失礼だと思い
急いで起き上がろとすると、ふらっ。
不意に目眩に襲われた。
『あっ!!』雪姫が咄嗟に
背中を支え、抱き止めてくれた。
『ご無理をなさっては、いけませんわ』
と、またそっと褥に寝かせてくれ
肩を隠すように布団を被せてくれた。