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《イケメン戦国》初恋〜運命の赤い糸〜

第5章 〜未来から来た姫君〜


軽いパニック状態で
膝を掴んで、屈んだまま
あちこち見回していたが

ふと、助け出した男の方をみると
いつの間にか、隣には、見知らぬ男が
立っていて、他にも数人の侍のような
格好した男達が、次々、近づいて
きてることにやっと気づいた。

『信長様、ご無事でしたか!!』
『ハッ!お怪我をされているでは
ありませぬか、一刻も早く手当てを』

と、モデル並の端正な顔立ちをした男が
栞が助けだした男と話ていた。

その会話の中に出てきた『信長』
と言う言葉に、栞は信長???と
今、信長って言ったよね?と更に困惑。

『よい、三成。この程度のかすり傷
大事ない、それより、この女に
助けられ、命拾いしたわ』

そう言って、栞の方を見た信長の
眼光鋭い視線に栞は、ビクッとした。

信長に続くように、集まってきた
侍の様な格好をした男達が一斉に
栞の方へ視線を向けた。
(えつ!何?よく見たら
なんでこの人達、侍みたいな格好?)
(何かの撮影?いや、撮影とかなら
部外者の私が、紛れ込んだ時点で
撮影スタッフが絶対止めにくるよね?
やっぱりおかしい
なんかヤバイ!絶対ヤバイ!)

一瞬後ずさり、そのまま逃げようと
思うのに全力疾走の後で
膝がガクガク笑っていて
一歩も動けない。

その男は、栞に近づくと、
不安と恐怖に引き攣った栞の顎を
クイッともち上げ
『で、貴様は一体、何者だ!』
と聞いてきた。

あわあわとするばかりで、声が出ない栞。
そして、自分が得た情報から
ある一つの信じがたい考えが
浮かんできた。

(どう考えても、周りの景色も
この人達の出で立ちもおかしい。
火事か起きてるのに、消す気配も
サイレンの音すら聞こえない。
歴史は、苦手だったから
信長って言われて思い出すのは
いちごパンツ(1582)本能寺の変
くらい。もしそうならここは
五百年くらい前の時代ってこと!?)

一瞬のうちに、自分の身に
起こったことへの、仮説が出来上がった。
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