第14章 〜運命の赤い糸〜
そんな桜奈をずっと狸寝入りし
薄目で眺めていた家康は
(///ほんと、なんでこんなに可愛いの///)
と、狸寝入りをやめられずにいた。
桜奈は眠っている(と思っている)
家康への愛おしさが、どんどん増して
家康に触れたい衝動が湧き起こる。
両手で頬にそっと触れた。
家康は、自分の鼓動が早まるのを
感じていたが、そのまま桜奈が
どうするか期待と興味があり息を
潜め狸寝入りを続ける。
頬に手を当てたまま桜奈は
そっと額に口付けし、照れている
桜奈に(///キュン///)としたが
家康は、パッと片目だけ開け
『そこじゃない』と言うと桜奈は驚き
(///えー、起きてたのですか!!///)
と、はしたないところを見られた
ような羞恥心でみるみる耳まで真っ赤になった。
『酷いですわ、家康様
狸寝入りされてたのですね!』
『桜奈が俺に口付したから
目が覚めた』ニヤッとし意地悪を言う。
自分から口付けしたことを知られ
羞恥心を煽られた桜奈は
顔を真っ赤にしながら
『家康様なんて、もう、知りません!』と
プイッと横を向くと
『嘘、ほんとは桜奈が可愛くて
こっそり眺めてた』と言う家康に
可愛いと言われちょっと嬉しくなり
『もう!ほんとお人が悪いです』と
恥ずかしそうに目を伏せるは桜奈。
『家康様、私、そろそろ出立の
準備をしませんと。栞さんや三成様を
お待たせするわけにはまいりません。
腕をお外し下さい』
『分かった、じゃ、俺がどこに口付け
して欲しいか、ちゃんと桜奈
教えてからね』と桜奈の手をとり
自分の唇を指でなぞらせ
『今度からは、ここにして』
とまた、桜奈に口付けした。
全身の力が抜けてしまうような
口付けに桜奈は、『はぁ・・んっ・』
と深い吐息を漏らす。
家康は、『気をつけて、帰って』と
囁くように言いながら、首筋にも
唇を這わせて口付けした。
それから、胸の谷間近くに赤い印を付けた。
『桜奈は、俺のものって印。
桜奈の全部、俺のもんだからね。
忘れないで』
恥ずかしいそうにコクッと頷く桜奈。
家康の独占欲が嬉しかった。
照れながら、二人で微笑みあった。