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《イケメン戦国》初恋〜運命の赤い糸〜

第14章 〜運命の赤い糸〜


殺気立つ家康を
宥めるかのように三成が
淡々と軍議の要点をまとめた

『では、武田軍、上杉軍ともに
織田軍との休戦に応じ、顕如討伐に
共闘する意に相違はございません
でしょうか?』

信玄『ああ、それで構わない』
謙信『言われるまでもないこと』
と、織田軍との休戦と、顕如討伐の
共闘に同意した。

細かな策の詰めは、それぞれの陣で
報告と昼餉の後に打ち合わせすることになり
一旦、散開した。

佐助は、栞と話があるからと
桜奈に栞を呼び出して
貰った。

『佐助君!良かった。時間ないから
心配してた』と栞。
『すまない栞さん、色々あって
君をここまで連れてこれず
本当に申し訳なかった。』と
頭を下げた。

『気にしなくていいよ。
ちゃんと私は、この場にいるし
それに・・・私、現代には
帰らないつもりだったから。』

『えっ、帰らないなら何故
ここまで来たの?』と驚く佐助。

『うん、実は、どうしても現代にいる
両親に私の無事を伝えたくて
私の荷物だけ送れないかと
ずっと考えてたの。』

『ああ、それで物だけ届くのか
聞いたのか?』

『実は、そうなの。ただ佐助君も
言ってたけど、その場にいると
強制的に飲み込まれてしまうんでしょ?』

『うん、たぶんね。』

『そう聞いてたから、飲み込まれ
てしまう最悪を想定して、安土の
みんなには、別れを告げてあるの』

『そうか、実は君に話さなくては
ならないことがあって。もう時間がない。
いつワームホールが開いても
おかしくないんだ。
たぶん今日これから
開くと観測した結果は出てる』

『えっ、そんなに早く?』
『ああ、後1時間あるかどうか
それで急いで伝えなくてはと思ってね。』

そう言われると、さっきまでの
晴天に薄雲がかかり始めていた。

『佐助君は、どうするの?』
『ごめん、栞さん、僕はこの時代に
残るよ。今から顕如の討伐が始まるし
謙信様を放って置けなくてね』

『そっか、佐助君ならこの時代でも
十分生きていける能力があるもの
大丈夫だよ。じゃ、挨拶して荷物を
取りに行ってくる。
佐助君、ワームホールが開く
正しい場所を後で教えてね!』

『了解した。ここで待ってるよ』


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