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《イケメン戦国》初恋〜運命の赤い糸〜

第13章 〜君とでなければ〜


休憩が終わると、すぐさま
馬を走らせ、無事に
戦さ場まで戻ってきた
家康と桜奈。

栞は、桜奈を見つけるやいなや
両手を広げ泣きながら駆け寄って
きた。桜奈も両手を広げ
栞としっかりと抱き合った。
『心配したんだよー』と泣きじゃくる
栞に『栞さん、ご心配をお掛けして
申し訳ありません』と栞の背中を
さすった。
家康は(栞に最後に会わせてやれて良かった)
と、改めて安堵の表情を浮かべた。
それから、すぐに信長に挨拶にいった。

『桜奈戻ったか。無事で何よりだ』
『此度は、私のわがままで、また
皆様にご心配をお掛けして
しまい申し訳ありませんでした。

謙信殿も私が信長様の正室候補との
情報に踊らされ、私を拐かした
ようにございます。私が顕如の
手先かと問いましたところ
あの、生臭坊主と一緒にするとなと
言ってましたので、顕如と
繋がっているようには、見えません
でした。』

『そうか。謙信も俺の首欲しさに
踊らされただけと知った時の
あやつの顔を間近でみたいものだな』
と、ニヤリとした。

『今日はもう良い、休め。
それから、この馬鹿者の傷の
手当てをしてやれ。』

『馬鹿者って・・・』と家康。

『何?馬鹿者では、不服か?
ならば言い直してやろう
この大馬鹿者が!!わしを謀りおって。

お前に灸を据えるのに、わしより
桜奈の方が、適任じゃと思ったが
桜奈に、かなりきつく灸をすえられた
のではないか?』とニヤリとする。

(全く、この人神通力でも、持ってるのかよ
相変わらずのお見通感なんだけど)

『まぁ、危うく破談になるところでした』
とショボくれる家康。

『何?破談とな、それは愉快な』と
信長は、肩を揺らして笑い出した。
『それは、これ以上ない
効き目の灸であったの』と笑う。

『はっー』と深いため息をつく家康。

それをみていた桜奈が、慌てて
『違いますよ、信長様。売り言葉に
買い言葉でつい申してしまったのです。』

『えっ、あれ本気だったでしょ』と家康。

『まぁそれは、そうなのですが』と
しどろもどろになる桜奈

『やっぱり、本気だったんだ』と
家康はしゃがみこみ頭を抱えて
(あの時、引き止めなかったら
終わってたってこと?)と
背筋が氷ついた。
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