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《イケメン戦国》初恋〜運命の赤い糸〜

第12章 〜それぞれの覚悟〜


三成に頭を下げるなんて絶対に
あり得ないことだったが、そんな事を
気にする余裕すら家康にはなくなって
いた。

三成は、直ぐさま、信長への報告の
早馬を送り、陣営に残っていた兵と
共に、手掛かりを、探していた。

知らせを受けた信長は

『やはり、動き出したか』と言うと
秀吉に
『これより、出陣する!留守の間の
事は、貴様に全て任せる』と告げた。
秀吉は、『畏まりました』と一礼し
仕事に戻った。

城内が慌ただしくなり始め
何かあったのかと気になっていた
栞は、広間から出てきた秀吉を
捕まえ質問した。

『秀吉さん、何かあったの?』
『ああ、栞。信長様が、これから
出陣する。桜奈が戦さ場で
何者かに攫われた。』

栞は、声も出ない程青ざめ
驚いた。そして、カタカタと
震え出した。

『本当なの秀吉さん!!』
『うん、本当だ。たぶんまた
信長様をおびき出す為に
利用されたんだろう。だから
信長様が出て行くまでは
命を取るような真似は
しないはずだ。そう祈るしかない』
と、秀吉も不安と悔しさを滲ませた。

『分かった、教えてくれてありがとう
秀吉さん。』そう言って、歩き出した
栞は、放心状態に近かった。

『おい!栞大丈夫か!!』と
栞に、声をかけると、栞はハッとし
今度は、グッと握り拳に力を入れ
『大丈夫よ。桜奈さんのことは
家康がきっと何とかしてくれるはず!
私は、そう信じてる。あの二人なら
絶対、大丈夫』と
自分に言い聞かせるかのように
真剣な眼差しで言った。

『ちょっと私も信長様に
お話しがあるから、行ってくるね!』
そう言って、広間へと向かった。

(本当に、大丈夫かよ。栞も確か
帰るまで日にちが、なかったよな
この間際に、こんなことになって・・・
姉妹のように仲よかったからなあの二人。
それにしても、なんか強くなったなぁ
桜奈に似てきたか?)と、
栞の変化に少し驚いた。

広間に行くと、信長は既におらず
天守閣へと向かった。

『信長様、栞です。
お話が、あるのですがお時間
頂けませんか?』と声をかけると

『入れ』と声がした。

部屋に入ると、栞は信長に
向かい座ると、深々と頭を下げた後
話始めた。
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