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【最遊記】金色の向日葵

第10章 踊り子の誕生


「じゃぁ…あみだくじだな…」

そういい、八戒はロビーのテーブルで紙とペンを用意して4本線を書いた。その端に○と×を書きくわえて折り返す。

「それじゃぁ、皆さん?1人5本線書いて下さい?」
「はぁい!!」

そうして皆で線を書き足す。そうして八戒以外の3人でじゃんけんをして順番に選んで行った。

「じゃぁ、この残った最後のが僕ですね?それでは、行きますよ?」

八戒はごきげんに歌いながらも右から線を辿って行く。

「…じゃーん、悟浄は×ですね」
「次は俺だな!!」
「♪~♪♪♪~~……はい、悟空は○ですね!!」
「よし!」
「何がよし!、だ。」
「悟浄と一緒じゃなかった!!」
「へーへー」

そうしてついで八戒の線。八戒は×印の為、自動的に雅は悟空と同じ部屋になった。

「やったーー!宜しくな!雅!」
「うん」
「…悟空と一緒だと大変だぞ?」
「何で?」
「飯ーー!めしー!!って寝言一晩中だからな?」

イシシ…と笑う悟浄に『うるせぇなぁ!!』と歯向かっていく悟空。それでも笑いは絶えなかった。ちらりと三蔵を見る雅の視線とタイミング良く、三蔵の視線もぶつかる。

「…ッッ」

思わず視線をそらしてしまった雅だった。それにあまり気にも留めずにいた最中。悟空は三蔵の元に走って行った。

「三蔵!!聞いて聞いて?!」
「なんだ」
「今日俺ね!!雅と同じ部屋!!」
「其れがどうした」
「羨ましい?」
「どうしてだ。関係ねぇよ」

そう言うと懐に手を入れた三蔵をみて八戒は2人に近づいた。

「そろそそ行きませんか?」
「そうだな…」
「雅――、行こ!!」
「うん、じゃぁ、皆。お休みなさい」
「お休みー!!」
「おやすみなさい」
「三蔵?」
「なんだ」
「お休み」
「……あぁ。」

手をひらひらさせて挨拶する悟浄といつも通りに穏やかな表情の八戒。3部屋が隣り合っている部屋の為、どちらにしても部屋の前までは一緒だった。

そうして3部屋にそれぞれ決まったペアで入って行く。

ほぼ同時に部屋の扉も閉じられていく。
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