第10章 誇りと誓いをこの腕に
レッドフォース号に乗り込み数日。
赤髪海賊団が縄張りにしている大きな島に停泊していた一行。
リオは無造作に切った髪の毛を整えに美容室へ連れて行かれ、肩につかない長さの銀髪になった。
そして当面必要な物を全て揃えていたが、ふとリオの目に一軒の店が入った。
それはタトゥーを入れる店。
思い浮かぶのは身体に派手なタトゥーを入れていた彼の姿。
「シルバー、どうした?」
リオと一緒に買い出しに付き合ってくれたベックマンがリオを見てそう尋ねる。
「……タトゥー入れたいなと思って」
「タトゥー?」
「ええ」
店をジッと見るリオにベックマンは先に戻るとリオが持っていた荷物も全て持って歩いて行った。
リオは見ていた店へ歩いて行き中に入る。
「いらっしゃい」
店の奥には腕に派手なタトゥーを入れた男が椅子に座っていた。
「……タトゥー入れることってできますか?」
「客居ないからすぐにできるが…お嬢さんきれいな肌なのにもったいないなぁ」
「……入れたいものがあるんですよ」
「じゃあここにデザイン書いて。あと入れたい場所も」
リオはスケッチを渡されるとサラサラとペンを走らせる。
(確か…こんな感じ…あとこれも書いて…あ、水人間だから入れるの厳しい…?いや調整したらいけるか)
数十分デザインを描き、出来上がるとスケッチを男に渡す。
「へぇ…こいつはわかるが、この花は何だい?」
男はスケッチに描かれている花を指差す。
「これは…---って花ですよ」