第9章 つなぎと彼女の決意
その頃。
無事に海軍からの追っ手を振り切ったハートの海賊団。
ルフィとジンベエの治療を終えたローはリオを探していた。
食堂に顔を出したローはリオの姿を探すがその姿は無く、代わりに床に水たまりができていた。
『水で自分の分身を作る事が出来るんだよね、ただ私と一定距離ができるとただの水に戻っちゃうの』
以前リオが教えてくれたミズミズの実の能力を使った技の一つ。
なぜここに不自然な水溜りがあるのか。
そもそもこの技を出せる彼女はどこにいった。
ローは足早に船長室に向かい、ドアを開けて中に入る。
そこにリオの姿は無く、自分の机に手紙が置いてある事に気づいた。
ローは机にある手紙を手に取る。
宛名にDearトラファルガー・ローへと書かれ、後ろにはリオと書かれていた。
ローは封筒の中から便箋を取り出し、広げて中を読み始めた。
ローへ。
これを読んでいるという事は無事に逃げる事ができたんだね。
まず私はシルバークロウとしてマリンフォードへ行き、この戦争の行く末を見てきます。
勝手な行動を許してください。
貴方に仲間になってほしいと言われ、本当に嬉しかった。
でも今の私では貴方達の力になれない。
非力な私自身を強くするため一度この船を降ります。
どのくらいかかるかわからないけど必ず強くなって船に戻ってきます。
それではいってきます。
貴方達の航海の無事を願って。 リオ。