第7章 シャボンが舞う島、羽を休める鶴
「リオ!」
ローもリオの声に気づいたのかリオの方を見る。
「お前、面白ぇタイミングで来たな…」
「これどんな状況?」
リオがローに尋ねている間に海軍から迫撃砲が飛んでくる。
「アクアスパッキオ」
すぐに気づいたリオが3人の前に水を張り、砲撃を返していく。
「麦わら屋が天竜人ぶん殴った」
「はぁ!?……ってよく見たら隣にいるの麦わらにユースタス・キャプテン・キッド!超新星の中でも高額懸賞金!はっ、あれ防がなきゃ能力の情報得られたのに…!」
早口でルフィとキッドを見ながらそう呟くリオ。
「すげぇぇ!さっき技かっけぇな!」
「なんだこいつ…てめぇの女かトラファルガー」
「優秀な情報屋だ、気にするな。リオ、中にもっと面白い人間がいる。行ってこい」
「面白い人間?とりあえず了解」
リオはローに促されたように人間屋の中へと入っていく。
そこは座席に倒れこむ人と入り口にいた2組の海賊団。そして見知った顔。
リオはフードとサングラスを外し、ベポ達の元に向かう。
「ベポ!シャチにペンギン!」
「リオ!よくここに入れたな…」
「なんかすごいね…あ!あれ天竜人!?」
リオは殴られて気絶している天竜人に近づいて行く。
「へぇ。これが神とか言う…思ったより人間なのね。あ、あっちの女にはシャボンがついてる。なるほどああやって…」
「さ、さすがリオ…この状況でも本業忘れてねぇ…」
リオが天竜人を見ながらブツブツ呟いていると一人の男が傍に立つ。
気配に気づき、男の方を見る。
「銀髪に赤目…なるほど、君が…」
「……へぇ、ローが言ってた面白い人間って冥王さんだったのね。」
「会えて光栄だ、情報屋オルニス、シルバークロウ」
男、レイリーの言葉に数人の者が驚いた表情でリオを見る。