第5章 梟の名を持つオルニス
数日後、島を発ったハートの海賊団。
食事の時間でもない食堂にロー、シャチ、ペンギン、バポの4人が長椅子に座りその向かいにリオが座っていた。
「い、今なんて…」
最初にリオから発せられた言葉にロー以外の3人は耳を疑った。
「だから…トラファルガーが私からドフラミンゴの情報を買う事にした。金額は前回の航海中の追加情報料金も含めて1170万ベリーよ」
「「「1170万ベリー…!?」」」
「問題ない」
「いや問題ありまくりですって船長!!」
「なんですかそのバカ高い請求額!!別のオルニスからの情報はどうしたんすか!!」
あまりにも高額すぎる金額に3人から非難続出。
「……お前ら、考えてみろ。今こいつが船を降りて…誰が飯を作る…」
「「「……はっ!」」」
ローの言葉で3人はリオが来る前の食事と来た後の食事を思い出す。
前の野菜っ気の無い同じようなメニューか
リオが作る色とりどり、栄養バランスを考えた多様なメニューか
「船長、1170万ベリー問題ないっす」
「それくらい払えないで何が海賊だ」
「リオ!俺達に任せてよ!!」
リオ以外の利害が一致した瞬間であった。
「お前ら口の端のヨダレ拭いてから言え!!金より私が作るご飯か!!」
リオの言葉に全員が当然だろ…?と言わんばかりの顔をする。
(食事作りの手間賃も追加料金取ってやろうか…)
どこか痛む頭を抱えつつ、いくら取ろうかと指を折りながら数えるリオであった。