第5章 梟の名を持つオルニス
アウルから情報を買い終わったローは港に停泊している自身の船に戻った。
「キャプテン、お戻りですか?」
船番だったペンギンがローの姿を見つけそう投げかける。
「あぁ。リオが帰ってきてるか?」
「はい、多分船長室じゃないっすか?」
「わかった、これ以降俺が残るからお前も行ってこい」
「マジっすか!ありがとうございます!」
ペンギンはローの言葉に急いで身支度を整えると船を降りて町へ向かった。
ローは船内に行き、船長室に向かう。
船長室に入るとリオがベッドに座り、床に置いたトランクに荷物を詰めている最中だった。
「……何してる」
「何って荷物まとめてるの」
ローは見ずに荷造りを進めていく。
「最初に情報売った時にこの島までの約束だったでしょ。とっとと準備して下船しないと迷惑になるし…。支払いなんだけど…」
支払いの話をしようとした時、リオの視界が反転した。
「……ん?」
リオの視界には船長室の天井と自分を押し倒すローの姿。
「注文変更だリオ、お前からドフラミンゴの情報を買う」
「は!?アウルから情報を…」
「アイツからは別に必要な情報を買った。ドフラミンゴの情報はいくらになろうとお前から買う」
ローはリオに顔を近づけ、唇同士がくっつきそうな距離で止める。
「支払いは…同じだ。この船に乗ってろ、客の命令だ」