第4章 情報を求めて
それからも数人の情報屋と情報の売買を行い、日が傾きかけた頃
「そろそろ引き上げるか…」
リオがそう呟いた瞬間、二人の前に一人の男が現れる。
「……お前、オルニスか?」
「えぇ、私から情報でも…」
リオが言い終える前に男が懐からナイフを取り出してリオに向かってくる。
ローが手をかざして円を出そうとするとリオが男に手をかざし、キュッと軽く握る。
すると男は歩みを止めて胸を押さえ苦しみだす。
「なんの用?私を殺す気なら殺るけど」
リオの冷たい声が男に降り注ぐ。軽く握っていた手を緩めると男が咳込む。
「てめぇの仲間が…俺の仲間を…!」
その言葉でリオの頭にはラークに言われた事を思い出す。
オルニスであるスパローが海賊を潰した。
彼はその時の海賊なのだろう。
「勘違いするな」
オルニスは情報屋の中での7人の総称。
「お前の仲間を殺したオルニスは、私の仲間じゃない」
私達は互いの情報を売買したりするが、仲間意識はない。
「納得できないなら…私はお前を殺す」
リオがもう一度手を握ろうとすると、後ろで見ていたローがリオの手に自分の手を重ねて制止する。そして目の前にいる男を睨みつける。
「失せろ」
ローのその一言に男は逃げて行った。