第3章 お支払いという名の航海
船長室就寝事件(リオ命名)の後、食堂で食事を作るリオ。
パン嫌いの船長はいるが、他の者はパンが好きなので朝食に大量のサンドイッチと野菜スープを作っていく。
(トラファルガーもパンにしてやる…)
そう意気込んで作っていたのだが、ふと自分が横になっていた長椅子を見る。
(……冷静になってみたら、あいつのおかげで身体痛くない…)
初日は食堂の床で寝て、身体がバキバキに固まっている中料理をしていた。
少しはマシになるかと思い長椅子で寝たのだが、朝起きたらローの隣にいた。
「……お米炊こう」
全員分のサンドイッチを作った後、鍋にお米を入れて炊く準備をするリオ。
(前は鮭のおにぎりだったから…無難に塩おにぎりにしようか…スープは野菜余っているから味噌汁に出来るし…)
ぶつぶつ呟きながらも手を動かしていく。
「リオー、朝飯出来たかー?」
「え、あぁ…もうそんな時間なんだ…テーブルごとにサンドイッチ置いてある。そこに寸胴置いてあるからスープはセルフで!」
リオの言葉に食堂に入ってきたクルーは自分たちでスープをつぎ、それぞれの席について食事を始める。
各々感想を言いつつ食事をしており、ローの食事を作りながら聞くリオ。
しばらくするとローが愛刀を肩に担ぎながら食堂に入ってくる。
「キャプテンおはよう」
「あぁ」
ベポの挨拶を返すとクルーから離れた席に座った。