第24章 新しいオルニス候補者
「…わかりました。やります!私、シルバークロウみたいな情報屋になりたいと思って海に出たから…頑張ります!」
「ん。ありがとう」
リオは少女から手を離すとドアに向かって歩いて行く。
「じゃあ私は行くね。ロー達をそろそろ海に出してあげたいし…明日か明後日にでも出発するわ」
「あとは俺達でやってやるよ。じゃあなシルバー」
リオは手を振りながら大広間を出ていった。
「あ、あの…シルバークロウさんってトラファルガー・ローの船に乗っているんですよね…?彼らもこの島に…?」
「このホテルの最上階と一個下のフロアを僕たちが貸し切って滞在させているよー。シルバーちゃんはトラファルガーの女でもあるからね」
「な、なるほど…!」
「リリオの用事がなんとかなった。明後日出航するから明日一日物資の調達に動いてくれ」
リオから話し合いが終了した旨を聞いたローはその日の夜にクルー全員にそう告げる。
「1週間もホテルに滞在なんて久々の贅沢だったな」
「楽しかったけどなんだかんだで俺達は海の上が落ち着くのかもな」
「ほら、必要な物資書きだすからみんな言ってけー」
ハートの海賊団が全員入れる広間で調達品の書き出しをしているクルーから離れ、リオは広間を出てフロアの廊下を歩きだす。
その時、エレベーター前に見覚えのある少女が立っており、誰かを探すようにキョロキョロしていた。