第20章 彼女が眠る地へ
「まずはオルニスに相応しいか、分野を決める必要もある」
「分野は決める必要はねぇ。こいつはなんでもいける、全ての分野に精通するオルニスも面白れぇと思わねぇか?」
スパローの言葉にアウルが笑いだす。
「おいおい、そのお嬢ちゃんがあえて分けているやつを全部かよ。買い被りすぎじゃね?」
「確かに…見たところ幼い子供だ。俺達は師匠から修業を受け、認めてもらったうえで引き継いでいる。その子供に師匠はいないだろう」
クレインの言葉にシルバーは椅子から立ち上がる。
「確かに私は貴方達から子供だし師と呼ぶ人もいない、でも情報屋としての信念とかは誰にも負けない自信がある!」
「口でそう言う者は多い、試してみようか…」
ラークはシルバーに向かってある事を聞く。
「俺は海軍専門のオルニスだ、この情報について何か持っているか?」
「持っている。それはー…」
「…と私が持っている情報は以上だ」
シルバーが言い終わるとオウムが拍手をする。
「その歳でそこまでの情報持ってんのか…海軍や革命軍は海賊と違って情報手に入れにくいから純粋にすごいと思うぜ」
「確かに…情報屋としては非常に優秀だ。だがやはりオルニスを背負わせるには幼い気もするが…」
「でもさ、考えてみればこれくらいにオルニスになったら長い間第一線で働くこともできるよね、それも魅力的だなぁ」
各々の考えを言い合いつつ話を進めていく。
「……じゃあ、まずオルニス候補って事で1年見ようよ。僕たちも君の動きをいろんな方法で探る。君はまずはスパローに頼らないで1年頑張る。どう?」
「……わかった。それやる」
シルバーがそう言うとスワローは楽しそうに笑う。
「じゃあ1年後の今日、またここにおいで」
「わかった」