第20章 彼女が眠る地へ
「それがシルバークロウ誕生の話だ」
「まさかスパローが名付け親だったなんて…」
「それから2年程一緒に行動した。最初は俺の弟子にしようかと思ったが海賊以外にも色んな情報を持っていたあいつをオルニスに加えようと俺が他の奴らを招集した」
2年後。新世界のとある島。
スパローとシルバーは島にある大きな建物に向かって歩いていた。
この島は昔から情報屋が集まる事で有名な場所でオルニスが集まる際もこの島を指定することが多い。
またリゾート地としても有名の為、観光客も多く来ているのだが今日はオルニスが全員集まる事もあり、その島で一番大きいホテルを貸し切りにしていた。
「な、なぁスパロー…私、オルニスに相応しいか…?」
スパローから自分をオルニスに推薦すると言われたのは昨日。
オルニスは数多く存在する情報屋の中でもトップに君臨している6人の情報屋。
まだ幼い自分にその立場が務まるのか。シルバーは不安でしょうがなかった。
「俺がなんとかする。心配すんな」
そう断言するスパローをシルバーは見る。
2年間を共にし、ある程度この人についてわかった。
行動はどちらかというと大胆で少し粗暴。
自分が売ると決めた人間にしか情報は売らない。
歯向かった人は拳で黙らせる。
なぜ自分がスパローと行動を共にしているか分からなかったが、なんとなく彼についていきたいと思って今に至るのだ。