第17章 初めてのデート
その夜、ようやく心も体も一つになった2人。
伽の後は抱き合って互いの温もりを感じながら眠りについた。
翌朝、リオは目を覚ましあくびをする。
(もう朝…)
寝ぼけ眼を擦り、ぼやけていた視界がクリアになると目の前にあるのは派手なタトゥーが施された胸板。
上を見るとまだ寝息を立てているローがおり、リオは微笑む。
「朝ごはん作らないと…」
ローが起きないように腕から抜けるとベッドサイドに座る。
昨晩の行為後の為、下着しか身に着けていない。
とりあえず服を着ようと立ち上がろうとするが
「どこに行く…」
ローも目が覚めたのかベッドに横になったまま、ベッドサイドに座っているリオに抱き着く。
「わっ…ロー起きたの?」
「どこに行く」
少しむすっとした表情で聞くローを見てリオはローの頭を撫でる。
「朝ごはん作ってくる」
「心配するな、俺達以外の奴らは停泊中外で済ますように伝えてある」
「いつの間に…」
自分以外にそんな指示が入っていたと知らなかったリオ。
ローはふとリオの背中のある場所に唇を寄せる。
「まさかここにうちのジョリーロジャーが入っているなんてな…」
ローが唇を寄せた場所はリオの肩甲骨の下。
そこに小さめだがハートの海賊団のジョリーロジャーと小さな赤い薔薇の花が4つのタトゥーがあったのだ。
普段の服装では気づかない場所の為、ローも昨晩気づいたのだ。