第16章 恋慕と葛藤
「頭で考えない。シルバーはトラ男の事好きなの?嫌いなの?」
「……好き、だね。好きじゃないと一緒にいないし…」
「じゃあ答え出てるじゃない。シルバーに足りないのは自分の思いを伝える事、もう少し周りに甘えてもいいと思うわ」
ニコニコしながらそう言うナミにリオは過去に同じことを言われた事にクスッと笑う。
「ありがとう2人共。頑張ってみる」
「よし、何かあったら連絡して!私達の番号伝えるから」
「トラ男君と喧嘩した時もね」
「うん!」
翌日。
ナミとロビンと話したリオはスッキリとした表情でサニー号の甲板に立っていた。
「んー!いい朝…!」
ググっと身体を伸ばすと丁度朝食の時間なのかサンジがキッチンから出てきて声を掛ける。
リオは麦わらの一味全員がその声にダイニングキッチンへ向かっていくのを見ていると
「シルバーちゃん、シルバーちゃんのも用意しているからおいで」
「でも向こうのご飯が…」
ハートの海賊団の食事は栄養管理も含めてリオが全て作っている。
自分がいない食事は必然的に来た当初の食事になるのだが…
「ローにはシルバーちゃんがゆっくり休めるようにって話してあるから遠慮しないで」
「あ…じゃ、じゃあお言葉に甘えて…」
リオはダイニングキッチンへと向かい、中に入ると全員が席についていた。