第16章 恋慕と葛藤
その夜。
リオはサニー号のアクアラウンジのソファーに座っていた。
ナミが事前にラウンジに人が入らないように人払いをしてくれて、ロビンがローに事情を話してくれた。
先ほど紅茶とケーキを届けてくれたサンジが出た後はナミ、ロビン、リオの3人がソファーに座っていた。
「で、相談って?」
「じ、実は…」
リオは昨日のローの告白について2人に話す。
「へぇ…トラ男君が…」
「やるじゃんトラ男」
2人ともニコニコしながらリオを見る。
「で、何を迷ってるの?」
「…私、ローの海賊のクルーで船長であるローとそういう関係になっていいのか…とか、海賊で情報屋である私が恋愛に現を抜かしていていいのか…とか…」
2人に話す声がだんだん小さくなり、最後には俯くリオ。
「思っている事をトラ男君に素直に伝えればいいんじゃないかしら」
ロビンの言葉にリオは顔を上げる。
「貴方は賢いから何でも頭で考えようとする、それで答えが出ないんじゃないかしら。今思っている事や心配な事を素直に伝えてみるのも一つの手だと私は思うわ」
「ロビンの言う通り。トラ男はシルバーが思ってる事も悩みも全部受け止めてくれそうだし」
「素直に…」
リオがうーんと考えようとするとナミにちょっと待ったと止められる。