第2章 銀色のカラス
「はい、これがアウルっていう情報屋のいる場所」
「……なんでそこまでする」
「これがシルバークロウのモットー」
自分の情報が高いのは重々承知。
でもこれは自分が持つ情報に国家を転覆させるレベルの危険な情報がある為、あえて高額にしている。
その情報が買えない場合は、紹介料無しで同じオルニスの情報屋を紹介する。
「じゃあ私はこれで用無し。帰るわ」
彼女が立ち上がろうとすると
「……オルニスの詳しい情報はいくらだ」
ローの静かな声が食堂に響く。
「オルニスの人数、それぞれの名前…他も込めていくらだ」
「……まぁ身内だから100万かな」
「さっきの2つ目の支払い方法でその情報を買う」
ローの言葉に少し驚いたのか彼女は目を丸くする。
しばらく無言が続くが、フッと彼女が笑う。
「いいね、わかったわ。それなら私から一つ提案」
「なんだ」
「アウルが待つ島まで乗せて。距離も長いしそれで情報料は8割引にしてあげる。」
彼女の提案にローは笑うとその提案を了承した。