第13章 明かされる過去
ある日、いつものように本を読んでいると部屋のドアが開かれた。
(またか…)
リオが本を置いてドアの方を見るとそこに立っていたのは
「……お父様」
半年間、一切顔を見せなかったこの島の王であり実の父親。
リオが父と呼ぶと眉をひそめ、リオの前に立つ。
そしてリオの頬を拳で殴った。
力強く殴られたのかリオは殴られた衝撃で壁にぶつかる
「が…っ!」
「お前…リリアに手を上げたようだな…」
「し、知らな…」
そんな事は知らない。
リオ自身がいつも来る2人に手を上げたこと等ない。
だが、あの2人を信じて実の娘を信じていない父にリオの言葉など届かない。
現に父は嘘を信じ、リオを殴っているのだ。
「お前には失望した。仕置きをする」
父はリオの胸倉を掴み引きずるように部屋の外へと出す。
部屋を出てすぐに父の側近がリオの顔に黒い袋をかぶせ、手を後ろ手に縛る。
「お父様…!私は何もしてません…!」
リオの悲痛な訴えも父には届かない。
何も見えない真っ暗な世界のままリオは連れ出された。