第2章 銀色のカラス
「最低限の衣食住提供でおよそ2割引。船に乗せてもらい、衣食住と他に私自身が収穫あったと判断した場合は5割~6割引よ」
「……で、今回の情報料はいくらだ」
ある程度の蓄えはある。
個人的には一括払いをしてすぐにでもこの情報屋とおさらばしたい。
「そうね、ドフラミンゴの情報を全部なら…」
「1000万ベリーね」
彼女から発された値段にローのこめかみに痛みが走る。
「……ペンギン」
「いや、さすがにその金額は…」
いくら蓄えていると言えど、情報だけにその金額を出してしまえばこの海賊団の食費を含めた蓄えが無くなってしまう。
(こいつ…ぼったくりじゃねぇのか…?)
あまりにも高額な金額に思わずそう思ってしまう。
「……いくらなら払えるの?」
「まぁ…頑張って250…」
ペンギンの小さな声に彼女はため息をつく。
「話にならないなぁ…んー…」
彼女はそう話すと懐から小電伝虫を取り出す。
それに番号を打ち込み、誰かと通信を始める。
『ぷるぷるぷる…ガチャ』
『……誰だ』
子電伝虫から聞こえたのは低い男の声。
「こんにちはラーク。シルバークロウよ」
『…シルバークロウが何の用だ』
ローを始めとする一行は通話を始めた彼女を黙って見つめる。