第10章 Austrian Briar Rose
「わ…っ」
彼女を俺の膝の上に向かい合うように座らせ、頭にキスをする。
そのまま、額、目元、頬と少しずつ唇を下げていく。
「ロシーくすぐったい」
クスクス笑う彼女が可愛くて、彼女の唇にキスをする。
「シガレットケースも嬉しいが…」
俺は彼女の耳元に口を寄せてある事を囁く。
その瞬間、彼女の顔が真っ赤に染まる。
あーとかうーとか唸っていたが、しばらくしてコクンと小さくうなずく。
それを確認し、俺は彼女を抱き上げて寝室へと入っていった。
「可愛いリオがプレゼントじゃダメか?」
可愛い可愛い俺のお嫁さん。
きっとこの先ずっと彼女が俺を祝ってくれる。
また来年の誕生日が楽しみだと俺は心を躍らせた。