第5章 Chinese cabbage
ふと目を覚ますと久しぶりの感覚が身体を襲った。
身体が熱く、寒気と身体がだるい。
昔よく体調を崩した時に襲っていた症状。
(最悪…)
最近季節の変わり目で寒暖の差が激しく、身体がそれについていかなかったようだ。
隣で眠っている彼に気づかれないようにベッドから起きて壁伝えにキッチンに向かう。
「気持ち悪ぃ…」
喉も痛いし胃の中がぐるぐるする。
「うぅ…」
なんとかキッチンに辿り着いて流し台まで来たが、それで体力を使い果たしたのかずるずると座り込んでしまう。
(もう…無理…)
自分が思ったよりも体調を崩していたみたい。
私は床に向かって倒れていく。
あ、床って冷たいから気持ちいいかなと呑気な事を考えていたら
「リオ!!」
遠くで彼が私を呼んでくれた気がしたけど、私はそのまま意識を飛ばした。