第1章 完全無欠女の日常
私はもう、誰も愛さないと誓った...
誰にも愛されないし愛されたくもない。
あの人が私の全てだったから...
いつもの日常は団長室への訪問から始まる。
「エルヴィン、ミラだ。入るぞ。」
「ミラか、おはよう。相変わらず君は見惚れる程美しいな。」
エルヴィンはそう言って私の頭をわしゃわしゃ撫で回してくる。
「おい、またお得意のガキ扱いか。いい加減やめてくれ。そんな歳じゃない。」
「君は私の親友の忘れ形見であり、私にとっては娘のような存在だからね。ついこんな扱いをしてしまう。すまない。」
「私が親友の忘れ形見だからと言って私を特別扱いする必要はないといつも言っているだろ。」
「だが私は「分かった。もういい。それよりも仕事の話だ。」」
「そうだな。私と君は立場上忙しいからね。早速だが、今日の予定は...」
これが私のいつもの朝だ。こんな感じで副団長の仕事が始まる。