第6章 求婚
まだ寝ぼけ眼の私が、信玄様の淹れてくれたコーヒーを飲んでいると、佐助君が迎えに来てくれた。
いかにも寝不足ですと言わん顔の私を見て、苦笑いしている佐助君……
信玄様はケロッとしていて
「さ、行こう」なんて爽やかに言っているけど……
だるくて重い腰と、眠い眼を擦りながら着いた先は……
「え?ここですか?」
「そうだ」
にっこりと頬笑む信玄様。
なぜかフォトスタジオに来ていた。
そして
「予約していた武田です」
と、佐助君が声をかける。
平日の午前中。客は私達だけ。
「あの、どうしてこんなところに……?」
「どうしてもここで祝言を挙げたくてなー」
「え?」
「信さん、きょうこさん、こちらにどうぞ」
もしかして、ここで……フォトウェディングを……?
だけどいきなり通されたのは、、、
撮影スタジオ。
普段着のままの私達。
なのに立ち位置を指定されて……
「???」
私が戸惑っていると……
突然、信玄様が跪いた!?