第3章 買物
いい匂い……
これ……コーヒー…………
「あれ……?」
パチッと目が覚めて、周りを見ると
病室のダイニングテーブルの上には、和食と朝食のセットが並んである。
「おはよう、きょうこ」
「あ、おはようございます……信玄様……」
そ、そうだ!昨日、信玄様を現代に連れてきて……夜には……
はっ!!!として、自分の身体を見る!
「きゃあっ!!!」
思わず布団を抱き締める!!!
昨日あのまま眠っちゃったんだ!!!
えっ!?えっ!?いつの間に朝食が運び込まれたのつ!?えーーーーーっ!!!
軽く頭の中がパニックになっていると、
「俺が受け取ったんだ。君はよく眠っていたからなー」
よく見ると信玄様はTシャツを着て、パジャマのズボンを履いている。
「着方……あってるかい?」
ニヤリと笑う信玄様。
「こっちも」
脇腹から少しズボンを下げて、ボクサーパンツもチラリと見せてくる。
「は、はい……」
……か、カッコいい
……少し痩せて筋肉が落ちた感じだけど
引き締まった身体にピッタリとした白のシャツがよく似合う……
思わずぽーーーーっと見とれていると
「その姿じゃ、朝餉よりも先にきょうこを食べてしまいそうだなー」
ニコニコと信玄様が笑って言った。
あっ!私!裸のままだっ!!!
「す、すぐ!着ます!」
「見ていてもいいかい?」
見る!?着替えをっ!?
「ダメですっ!!!」
「残念だなー」
なんて言ってダイニングの椅子に座る信玄様を横目で見た……
やっぱりカッコいい…………