第10章 ダイニノヒメ…アラワル
松本サイド
これでいいんだ。
あの日、大野さんに抱き締められた夜。
相葉さんに…全てを告白した。
「潤は…どんな気持ちだった?ニノの事、苦しめるだけで幸せだった?」
いつもの相葉さんじゃない…親友を傷つけられたかの様な悲しい顔。
「…ごめん、なさい」
「ニノはさ?俺らのこと…みんな好きなんだよ。だから…潤の事も俺の事も傷つけない様に必死だったと思う。結果が…あの二人と付き合う。って選んだニノの事、俺は責めないよ?本当に、可愛いから…さ?」
「…まだ、ニノの事…すき?」
「おれ?好きだよ?メンバーとして…親友として…潤も知ってるだろ?俺とニノの付き合いは」
そう言って…優しく笑った相葉さん。
…叶わない。
ニノには…何もかも…。
「けど、俺は潤を選んだ。それだけじゃ…だめ?」
泣きそうになりながら俺を見つめる相葉さん。
どんだけ…ニノの事好きなんだよ…。
「…別れよ?」
「…潤?」
「ごめん…俺の事好きになってくれたんだよね?それだけで、いいや」
「……」
「それと…俺もニノの事が好き。相葉さんも、大野さんも、翔くんも…みんな好き。それに…気付いたから…」
「…潤は、それで…いいの?寂しくないの?」
「ふふっ。寂しくなんかないよ?今から…おじさん2人とライバルになるんだし?相葉さん…もね?」
これでいい。
気付いたんだ…。
俺は…
ニノが好きだ…。